オオスカシバの羽化
経験上、これはオオスカシバの越冬サナギでしょう、ということで羽化を待つことにしました。
朝、7時50分頃のことです。
羽がまだ伸びきっていなくて縮んでいます。
前脚2本で容器の縁にぶら下がっています
腹がまだ太いですね。
体液を羽に送り込んでこれから羽を展開していきます。
翅脈は体液を送り込む液体輸送用のパイプです。
羽の展開が終わりました。これが9時ころ。10時過ぎまでこのままじっとしていました。この時はまだ、羽に鱗粉がついていて、不透明で白い色がついています。
ちょっと間を置いて、12時50分頃に見に行ったら、飛び立ちたくなったらしく、窓にくっついていました。外へ出してあげようと、玄関ドアを開け、少し押してやったら、床に降り、この直後、屋外へ飛び立っていきました。
飛び立つころには、羽は乾燥し、ばたばたすると鱗粉が落ちて、羽が透明になります。こうなった時の翅脈は中空のパイプです。中空のパイプは、充実した棒よりも曲げに対して強くなります。ですから、体液を送るパイプとしての仕事を終えた翅脈は自在に空中を飛びまわるための丈夫な羽を支える軽くてすぐれた構造材になっているのです。
知らない人は、この透明な羽を見て、大型のハチだと思ってしまう人もいるようです。
ホバリングしながら口吻を伸ばして花の蜜を吸うので、小さなハチドリではないかと思う人もいるようです。
でも、これはスズメガ科の「蛾」です。(蝶と蛾に本質的な差は無いのですが、さしあたって蛾でいいでしょう。)
スズメガ科の蛾の幼虫はとても面白い特徴がありますが、いずれご紹介するチャンスもあるかと思いますので、今回はナイショ。
http://www.jpmoth.org/Sphingidae/Macroglossinae/Cephonodes_hylas_hylas.html
ここにちゃんとした解説と素晴らしい写真があります。ぜひごらん下さい。
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