カタバミ
かたばみ【酢漿草】①カタバミ科の多年草。全世界に分布。茎葉は、緑色または紫紅色。春から秋にかけて黄色の五弁花をつけ、蒴果を結ぶ。葉は夜閉じる。全草に酸味があり、葉は真鍮を磨くのに用い、また疥癬かいせんの薬となる。山地には、白花のミヤマカタバミがある。スイモノグサ。[広辞苑第五版]
さて、あまり意識せずに、同じ形の葉なので同じカタバミだと思っていたら、違う色の花が咲いていました。
これは違う種なのだろうな、と調べたら、ムラサキカタバミのようですね。
気づきませんでした。
ところで、ヤマトシジミという灰色のシジミチョウの幼虫の食草はカタバミです。カタバミがあったら抜かずにおいて下さい。シジミチョウが増えると思います。ヨロシク。
カタバミは「酢漿草」と書くように、酸を持っています。
学名は「 Oxalis corniculata」というのですが、「 Oxalis 」というのはギリシャ語で「酸っぱい」という意味です。
「蓚酸=oxalic acid」という酸は、カタバミに由来するものです。(COOH)2という分子式です。中和滴定の標準に使います。
細胞の構造の観察で細胞内の蓚酸カルシウムの結晶を観察したことのある方もいらっしゃるでしょう。カルシウム塩は水に溶けません。
カタバミの花は光に敏感で、日がかげったり、曇りの日や雨の日には閉じています。
カタバミの葉も夜は閉じていますが、こちらはどうやら「体内時計」を持っていて、それにしたがって開閉しているようです。
カタバミは種で増え、ムラサキカタバミは「たくさんの鱗茎を作って増えます」とありました。ふ~ん、同じような姿で、繁殖法も違うんですね。
カタバミの種の莢をつまむと、種が飛び散ります。試してみて下さい。
「雑草」のように思われていて、意外と話題の多い草なのでした。
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